2018年11月24日土曜日

a hint of

 本日で谷口聡子個展『白い澱み』が終了しました。

 谷口さんの名刺に書かれていた「a hint of 」意味はかすかに感じるという意味で、そこから気づきにくいものに気づきたいという思いから付けられたそうです。目立たないけどよく見ると微妙に複雑でじわじわと心の中に入ってくるものを作りたい、そういうものを心を一歩踏み込ませて見て欲しいという思いが入っています。

 そういった思いは今回のタイトル「白い澱み」にも共通していると思います。目に見えるのに掴めない存在、雲、湯気、陽炎。日常、よく目にするけれどじっくり見たことはない。けれど、よく見て見ると微妙に複雑で糸を使用した作品として表現しにくいもの。
 私も谷口さんの作品を拝見して、一緒に空間を作って、毎日、SNSでアップするたびに説明する言葉がうまく浮かんできませんでした。それはやはり、言葉より実際に作品に触れて、そこから感じてもらいたいと強く思ったからに違いありません。
 来て下さったお客様も糸の繊細さ、そしてそれを表現するための技術力、作品から伝わる力、刺激される想像力、きっと伝わったと思っています。そしてこれからももっと谷口作品を見たいと思われたと思います。
 来て下さったお客様やご紹介下さった皆様、ありがとうございました。
 最後に素晴らしい作品を発表して頂いた谷口さんに感謝申し上げます。






●谷口聡子個展『白い澱み』

11/17(土)-24(土)、12-17時
*期間中無休



目に見えるのに掴めない存在
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細い糸を棒針で編んだ、立体の造形物と、平面の展示です。
そのイメージで、アクセサリーも制作しました。


谷口聡子 造形作家
武蔵野美術大学卒業
大学在学中とその後の2年間、桑田ニット研究所にて、
桑田路子氏にニットの技術と知識とアートの可能性について学ぶ。
染色工房やニットの商品制作などに携わり、
現在は、造形物やアクセサリーを主とした自身の制作をし、個展等で発表している。

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